地域商社プロジェクト

　地域の商品・サービスをとりまとめて域外（国内・海外）への市場開拓を担う、と言う従来の地域商社の機能に加えて、百貨店が有する「地域の中心(市街)地における商業の中核施設」という機能は、販売物を一方通行で市場に流すという従来の地域商社としての役割に留まらず、地域への域外からの人の引き込み（観光誘客）を促す「集客交流拠点」としての役割を果たす、新たな６次産業・DMO拠点として機能する可能性がある。

　加えて百貨店の有する消費者ニーズから成る「MD（企画力・編集力）」機能を活かした、複数事業者の商品・サービスを対象とした商品開発・販路開拓の手法を加えることにより、単品（個別事業者）支援に留まらない、いわゆる「団体戦（チーム）支援」を実現するプラットフォームとなり得るものである。当然、「百貨店品質」と言われる一品における商品のクオリティを追求する点においては、他の地域商社と同様に極めていくものである。

　何よりも重要な視点は、「地域百貨店の主要顧客は地域の富裕層住民である事」であり、この主要顧客の方々にも、売場を通じた地域産品・サービス等の開発協力（テストマーケティング）や地域情報の拡散（口コミ）機能の一翼を担って頂き、地域の魅力の掘り起こし及び新たな商品サービスの開発を地域主体で実行していく。